昨夜、久々に訪れた。

この5年、覗いていない店である。あぁ、この道だ。あの店にたどり着く懐かしい道に、私はいた。
軽い坂道を上りきった先を少し左に逆戻りすると、その奥詰まったとこに、2階建ての古民家を改装した小綺麗な店がある。
7人も座れば一杯のカウンターと、その向かいには4人が利用できる座敷が2部屋。襖をはずせば、程よいグループでの宴会の様子が眼に浮かぶスペースである。
女将と若いお手伝さん二人で切り盛りするに程よい店。二階はどうやら女将の住まいらしいが、詳しいことは誰も知らない。
不思議なことに、これほどまでにはっきりと描写できるが、それらしい店の心当たりが全くない。幾度となく、今まで行った店を、旅先での店も含め回想してみるのが、とんと覚えがない店である。
夢の中で通う行きつけの店である。
昨夜、久しぶりに懐かしい女将の手料理で一杯愉しむ、良い夜となった。夢の中で贔屓の店をもつ。何と贅沢のことだろう。
幸せである。皆さんも、一軒持ってみては如何だろうか。
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