一幸23。飛行機、列車、自転車、車、船と、総出の旅をする。

いつかは、と待っても何も始まらない。

社会のしがらみから離れ、身軽なライフスタイルを手に入れたはずの私。自由であるはずの日常が世間に巻き込まれ、窮屈に思うことが多くなり始めた。

どうやら、私の日常がまた世間に縛り付けられはじめたようだ。何としても、その縛りから逃げ出せねばならないと、再度、決意を固めた。

旅好きの私が選んだのは、一先ず、日常の舞台からの脱出である。

車好きの私、その手軽さで車に飛び乗り、日本の街、海辺、島々、高原に逃げ出し騒がしい世間様から遠ざかる。

そんな旅を幾度と繰り返していたある朝。ふっと見た雑誌で、幾度か頓挫し記憶の外に置いていたヨーロッパの地で車を走らせる夢に、気づかされた。

私の温め続けていた旅は二つある。

その一つは、ドナウ川の源流地点を出発の地にして、ドナウ川が注ぎ込む地中海までの中央ヨーロッパの都々を、船、列車、そうして車と乗り継いて旅する。

もう一つが、ヨーロッパの一つ国を隅々まで車で旅をする。

ドナウ川を辿る旅で訪れる国々は、未だ訪ねていない都が多く含まれる。それだけに心惹かれる旅だが、その旅は車で走る行程が少ない。もう少し、年老いた時の楽しみにおいていても良いようである。

やはり、車での旅が良い。それも、一国隅々まで走る。そうして選んだ国が、英国。

幾度となく訪れている国、英国は、イングランド、ウエルズ、スコットランド、北アイルランド、アイルランドと風土も違い、言葉も通貨、交通ルールも違う6か国の連合国家。

それに、嘗ては激しい内戦もあり、その火種が未だくすぶっており、EU離脱でも大揉めした国でもある。

興味の尽きない国である。

さて、この旅は一直線でロンドンに飛ぶも良いが、久しぶりのヨーロッパへの旅。少し欲張って、モスクワ経由で英国に入るルートを選んだ。

東京からモスクワにアエロフロートで飛ぶ。

初めての地モスクワで数日遊ぶ。 それからアムステルダムに立ち寄り、そのついでに、未だ訪れたことがなかったベルギー、ブラッセルに立ち寄る。

そして、ブラッセルからの英国への上陸は、国際列車ユーロスターで英仏海峡トンネル59kmのドーバー海峡を渡りロンドンとなる。

途中下車で時間を食って、英国での旅が10日間と残りが少なくなった。

ドナウ川添いに船と車を使っての旅も考えてみたが、それでは日数が少ない。

一気加勢に5カ国を車で踏破する旅にした。

いささか強行軍の旅だが、ロンドン、 オクスフォード 、コッツワルド、 湖水地方、 マンチェスター、 エジンバラ 、グラスゴー、 ダブリン、 ゴールウェイ、ベルファースト 、コンウェイ、 カーデイフと10日間の欲張った車旅となった。

ゴルフとシングルウイスキーの聖地、セントアンドリュースとスカイ島を外さざるを得なかったことに、せめて後、3日の余裕をもっていればと残念が残る。

日常の煩いさを感じたら、旅に出かける。そんな柔軟な精神を持つ。時間はたっぷりある身。さぁ、皆さんも旅に出てみませんか。

いい旅は、いい人生にする。

この旅の顛末はこんなブログでまとめてみました。

  一皿05。キャビアが朝食。
  一言05。モスクワでのQRコードでのチップ
  一言06。あの”夜警”も大修復中
  一旅06。近所の常連さん
  一景06。赤備えのロンドン
  一皿06。牡蠣。
  一旅07。英国と道。
  一言07。八方美人。
  一景07。Dog’s Domain。
  一景08。淑女の散歩と犬。
  一旅08。妖精たちとゴルフ。
  一言08。旅の顛末。

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