この年から10年、数えられるコトの記録を残す。
通常、カレンダーは予定の忘備録。我ら引退し身,記憶力の衰えが激しい昨今ではあるが、予定する約束事は少なく、それも久々のこととくれば、千秋一日の思いでその日の到来を待ち望むもの。
なんでカレンダーが必要であろうか。
先日、久しぶりに丸善に散歩がてらに立ち寄った折,とんでもないカレンダー、10年カレンダー”を見つけ愕然とした。
残り時間の少なさには薄々気づいてはいたのだが,これからの10年が40cm四方の一枚に収められている。
この現実,少し例えが穏当ではないがお許しを願って,その衝撃の強烈さをお伝えすると、医者による“余命の告知”に相当するショックではなかろうか。
余計なお世話である。今日だけを見れば良いのである。
“初暦知らぬ月日は美しく”
古屋信子
真に、そうである。知らぬ仏が一番である。
だが、我ら老人はなにごとも明るく、それも遊び心で受け止めるのが信条。そこで幸せをこのカレンダーで企むことにした。
引退三大テーマ ゴルフ・酒席・旅の減りゆく様を記録し、その衰勢を眺め、ひとり人生の無常を楽しむことにしたのである。
自虐も又、幸せとして仕舞える歳なのだろう。
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