鮎の季節は長い。
旬のものを食べる幸せは、何ものにも代え難い。
まずは、水温む春先の稚鮎。初夏ともなれば、少し成長した若鮎。晩夏から秋には、子を持つ落ち鮎となる。
我が友が求める鮎は、若鮎である。梅雨明けを過ぎた頃になると、決まって鮎好き友からの連絡が頻繁となる。それも挨拶もそこそこに鮎便りである。
今年は何処の清流が良いらしい。
今年こそ、良い鮎が揚る絶妙のタイミングに間違いなく、その場に居合わせよう。拘り具合が尋常でない内容の連絡である。そんな連絡を何度か交わした昨年、出かけた先は島根の高津川、川沿の店。
若鮎は塩焼きに限る。それも、焼きたてを直ぐさまた口に入れる。そうすれば、あの香気と淡白な味を存分に楽しめるのである。気づくと、なんと10匹を食べていた。いやはや,何と徹底した“好き”であろうか。
鮎好きの友と旬に出会う感動を分かち合う。
こんな友と美味しいという時間を共有する幸せは、何事も変えがたい格別の幸せがある。
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