妻が読んでいる本から、こぼれ落ちた栞。
この栞、息子の住むサンフランシスコの小さな本屋で買った本に差し込まれていたもの。
そこには、デザインと思わせるほどのさりげなさで、こんなメッセージが書かれていた。
近所のお店での買い物、ありがとう。
おかげさまで、オンラインの買い物で
は消え去る、100ドル毎に68ドル
ものお金が、地元に残り、
この街の暮らしを良くする ことに
使えることになります。
今、GAFAへの税の徴収問題を世界で検討されているが、AMAZONに代表されるネットショピングの問題が、こんな小さな本屋屋その地域に深刻な影を落としているようだ。
なんとなく、日頃、その便利さでネットでの買い物をついついしてしまっている。そのことが、私たちの日常生活を支えているご近所の小さな店を困らせ見殺にする。その結果、その町の税収にも影響を与え、公園作り、街灯設置、図書館整備、お祭り援助などと、その町の住人の暮らしに直結するものまでにも影響を与えてしまう。
過って、大型スーパーチャーン店が地方都市に進出し、その町の暮らしの中心地であった商店街をシャッター街にしたことが、まだ、記憶に新しい。その痛みが消えないうちに、それを上回る勢いで、知らぬ間に静かに故郷を疲弊させてしまっている。
正に、一葉落ちて天下の秋を知る。こぼれ落ちた栞での一言である。
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