一幸74。食べて、歌って、恋をして。 

ボローニアは、一度は訪れかった街であった。

数年前まで、相模湾の海辺に小さな住まいを持っていた。その街の活性化計画を頼まれたその折、参考として調べたのがボローニアの再生活動であつた。

ご多聞にもれず、ボローニアも人口増加に伴い、郊外へ郊外へと手足を伸ばしすぎ、気づいた時には街の中心部が退廃。その状況を、見事に立て直したボローニア都市再開発プロジェクト。それにヒントを得ての、お手伝いであった。

そのボローニアを訪れた。

イタリアを友人夫婦と旅した折、ベニスに直行する予定を、少しわがままして友夫婦とは行動を別にして長年の夢を叶えた。

このボローニアは、学問の都。そうして、もう一つの顔が美食の都。夜になると肥満の都となる。私の旅先ではよくあることだが、何かに導かるように路地美味しい夜の入り口に迷いこむ。そうして、偶然見つけた路地での情景がこのショットである。

この路地、ヨーロッパの中世都市の風情を残している路地。

城壁に沿いにあるヨーロッパ最古のボローニア大学のエリアと碁盤の目模様に敷石が敷かれボローニャ中心の通りを歩いていた折に、見つけたのがこの路地である。

学生たち、市民たち、そうして旅人が、一緒になって、マンジャーレ! カンターレ! アモーレ!の大合唱である。

なんと幸せな夜だろう。こんな、ごく当たり前の情景だけど、それに出会っただけで旅が、ましても人生が素晴らしいものになる。

ボローニア。いい街である。大好きな街である。もう一度、必ず訪れようと心に誓った街である。また一つ、幸せな街を見つけた。

人生に、そうして旅に、サルーテ!乾杯である。

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