一景28。コーヒーショップでの朝友。

一日一杯のワインを飲み 友を持ち 良い水をたくさん飲み 心を前向きに保ち 歌をたくさん歌う。

心身とも健やかに、老後を過ごす秘訣だそうだ。

ワイン好きの私には先ず、ワインは難なくやれる。
についても、現役時代から鹿児島の財宝温泉水を愛飲しているので心配ない。
、うむ!そう言えば、最近声を出して歌ってない。一人車旅の折には、友がくれたご当地ソングを口ずさむことがあるのだが。

そろそろ旅に出ないといけないようだ。

さてさて、問題は、恐らく、前向きの心友との交友を持つことだ。引退者にとって難問となることだろう。

引退すると、会社関連の同僚とは年々疎遠になる。それに、学友なども全国に散らばり疎遠となり、歳を重ねるにつれて死別も増える。

残された近隣の人たちとは、女房どのの助けで、ようやく出会い頭に挨拶するできる程度の付き合い、しかし誰一人とも交流がない。

悲しいことだが、一気に精神的共同体が縮小してしまう。

そんな中で唯一つ増えたのが、多様なSNSでのライン上での交友。LINE、INSTAGRAMのおかげで、新しい友も得て、遠くに住む疎遠になっていた友ともつながった。

だが、悲しいことに、SNS上での付き合いには、限界がある。

酒を汲み合い、肩を抱き合うことが叶わない。それに、顔つき話し振りから、そっと友の健康を窺い気遣うこともできない。

やはりここは、日常のご近所での付き合いを探し出すことだろうか。

そこで、私は引退したその日から、ゴルフや旅に出かけない日には毎日、散歩がてら決まった時間、朝の7時過ぎに決まった場所スターバックスに行き、このブログを書くやら本を読むなどで2、3時間過ごしている。

可笑しいことに、こうした日を重ねるうちに、おやと思うほどに同じ顔ぶれに出会うようになっていた。

そうした中には、“また、お会いしましたね。”と目での挨拶をするようになり、それが続くと日常のさりげない挨拶を、交わすようになっていた。

こうして、引退した同じ境遇の人と、挨拶を少し超えた、他人行儀が消えた会話をする人が何人か出来ている。

だが、そうした人たちとその場を離れたところで会うか、というと相手もそうであろうし、私も少し躊躇がある。

そこで、この一景です。

この一景は、サンフランシスコに住む下の息子を訪ねた折、朝の散歩で、よく寄っていたバーリンゲームのカフェでのもの。

年季の入ったご近所の夫婦同士や仲間同士の朝食風景。何とも言えない、羨ましい幸せな朝の一景である。

悲しいことに、私にはこんな幸せがないと、つくづく思う毎日である。

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