デンバーの1日もスタバの一杯から始まる。
だが、Barns and Noble併設のスターバックスは9時開店である。
That first sip feeling.
Let us add a little joy to your day.
あなたの1日に、小さな喜びを忍び込ます最初の一口。
ふたりの孫たちの元気良い朝の挨拶と騒ぎから、当然デンバーの朝は早起きとなる。
元気な二人をデイケアに送り届けたその足で、スタバに行くが
少し早すぎる。
このアメリカでは、日々の買い物も食事も車のお世話になる徹底した車社会。
スタバにいくにも5分とかからないが、車がいる。
意識しないと、一日、数十メートル歩くのがやっとの一日。
息子夫婦は暇をみては、10km近く平気で走り込んでいる。
どうやら、この秋のマラソン大会に備えているらしい。
さすがに、その走りのお供は、ご勘弁願っている。
そこで始めたのが、スタバの前に広がる湖の一周2kmのウォーキング。これで、運動不足が少し解消され、旅先の日常にハリとリズムが出てきた。
こうして、決まった時間に決まった道を散歩していると、同じように引退したご同僚たちを見かかけるようになる。
“やぁ、お互い頑張っていますね”と、笑顔を交わすほどになるのに、さほどの時間もかからない。
この湖の散歩道には、いろいろとアメリカらしさが転がっている。
湖の周りにまでは、まだ、住宅街が伸びてきていないが、小綺麗な老人ホームが、日当たりの良い場所を占めている。
そこを過ぎた先には、広大な公園、子供たちのプレーグラウンド、図書館、野球とサッカーの球場と、あの銃乱射事件で有名になった名門コロバイン高校がある。
それに、人手が入っていない原野も残されており、その原野には、アメリカンプレイリードッグが何十匹とひょうきんな姿で、散歩する我らを迎えてくれる。
多くの散歩人は、犬をお伴である。
よく見るとお友の筈の犬が元気で、ご主人の人間様を引きずっての散歩となっている。
そうした犬どもの糞をすてる場所と糞処理用の袋を用意したポールが一定間隔で立っている。
アメリカらしい合理的な気配り。
散歩が過ぎて疲れた老人たちが身体を休めるベンチも、程良いタイミングで置かれている。
そのベンチには、寄贈者の名前プレートが添えられている。
きっと、この散歩道にお世話になった親たちの感謝の印として、親の思い出を込めて家族が寄贈したに違いない。
こうした、実にアメリカらしい散歩道を、旅人である私たち夫婦が、毎朝、歩いている。
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