No Travel。 No Life。
万事思い知る者は、旅に勝るものなし。

引退後の日々、穏やかな日常が続く。
だが、どうも居心地が今一つである。体も心もが休息など要らないと、ざわつく。

引退者特有の病、“退屈の罠”に、はまり込んだようだ。
「朝起きて何もすることがない人間は、不幸である」
ユングの言を待つまでもなく、引退者と言え、ある程度の忙しさが必要のようだ。

一人、車を走らせ、妙に引き込まれる街を訪ねる、そんな旅する日々を持ってみた。
ようやく、ざわつきが治った。
時間潰しで始めた旅、街歩き好きの私に、火を付けたようだ。
息子達の一人はカルフォニア、SFに、もう一人はコロラド、デンバーに住む。
しかして、私も年に数ヶ月は、アメリカで住む。
この機会を活かして、アメリカ大陸に於いても車旅を、息子たちの家を基地としてスタートさせた。

日本であれば、少々遠方であっても、車でほんの数時間も走らせれば、馴染みの街に出会う。

だが、アメリカでの車での旅となると、砂漠化し荒れた大地や大草原を飛ばし、夕刻が迫る時刻、荒野の先に遠目でも見えるMマークが目に入り始めれば、その一画に見つけたモーテルが宿となる。
そうした旅もアメリカ大陸の旅らしく悪くはないのだが、滞在期間が限られた中での旅。
目的地へと一気に飛び、その街でレンタカーを手配する、そんな旅となっている。
広大なアメリカ大陸での街歩き旅、馴染みも勝手も大違い。
十分な準備と、柔軟な対応で望まなければならないようだ。
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