一皿44。マルゲリータ。

ピザの原型は、世界最古の文明、メソポタミア文明(紀元前3500年)で生まれた、と言われている。

今朝、TSUTAYAスタバでいつもの朝を過ごし、この3月に移転したSAVOY麻布十番店で、ピザのランチを取った。

「ピザ」という名称の由来は、生地を伸ばし広げるというピザ作りの工程が、その名称の由来とか。
正に、その工程が見てとれるカウンター席で、海外からの賑やかな観光客と隣り合わせで食べた。

私の好みのピザは、たっぷり蜂蜜をかけたクアトロ・フォルマッジ、だがランチでのチョイスは、マルゲリータとマリナーラの二つのみ。

マルゲリータを選ぶ。

トマトの酸味とモッツァレラチーズのコクとがよく合う、ピザのスタンダード、Pizza Napoletana ナポリピッツァの代表である。

調理は、一人で全てを仕切っている。

SAVOY特有の資格ピッツァイオーロを持つ職人が、カウンター越しの調理台で、一連の工程をこなしている。

先ず、前もって仕込んでいた生地を2、3個取り出し、念入りに、揉み伸ばして広げ形を整える。その上にチーズ、トマトとバジリコ、そう上にさらにチーズを削り加える。

そうして仕上がった生地を一つ一つピザパドルにのせ、500℃近くまで上がった真っ赤な炎の薪窯に下ろす。

次の生地の準備をしながら、1分足らずでチーズとトマトが生地の上で跳ねている状態で、直に皿の上に取り出し、手慣れた手捌きでピザカッターを入れ、提供される。

熱さも味の内、熱々の見事なマルゲリータを楽しむ。

残念ながら、今の私には、まるまる一枚は重い。未練ながら二切れ残し、長蛇の待ち人に席を譲る。

久しぶりのピザである。

私が未だ若い時代、ピザは知る者もがほとんどいない、相当オシャレな食べ物であった。

その当時、私が知る限りでは、メニューにピザを乗せていた店は、東京では数少なかった。

その一つが、森ビルが大開発をしている麻布台に隣接した、麻布小学校の傍のイタリアレストラン、ニコラス。

Nichola’s Pizza House was the first pizza restaurant in American  style at Roppongi, Tokyo in 1954。

それに、もう一店が、六本木交差点のすぐ脇、芋洗坂入り口に構えていたシシリア。待ち合わせのカフェとして有名なアマンドが一階で、その地下にあった。

シシリアのピザは、薄くてソフトな生地に、ソーセージとチーズが広がる、ユニークな四角いピザ。

そう言えば、子供たちが事あるごとにデリバリーを頼んでいた宅配ピザのドミノ・ピザが、1号店を恵比寿に開店したのが、1985年。なんとそれから30年後のことである。

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