最後の大仕事を考えている。
2度トライしてながら、端折ったものに終わっていた北海道
1周、2600kmを老車に鞭打って、完全走破である。

我が愛車は、走行145,955km と走り込んだ老車。
メルセデス・ベンツSL550
幌型(convertible top)Two -Seater
2008年1月購入
車両重量1,980kg長さ454cm幅183cm
総排気量5.46kw

ゴルフ、旅と事あるごとに走らせ、寿命の目安15万kmに迫る走行距離。妻をはじめ、親しい友らからも廃車を進められる満身創痍の老車である。
走行距離がこれほどになると、あらゆるトラブルを経験した車となる。

パンクは日常茶飯事、ブロック乗り上げて車輪フレーム破損、エンジンオイル漏れ、盗難防止警鐘、カーフェリーでの横振れ警鐘騒動、深夜山越え時の後輪の側溝落ち、ガス欠、降雪道立ち往生、凍結坂逆走などと、あらかたのトラブルを経験している。
こうしたトラブルに経年劣化が加わり、擦れ傷の修復、運転席シートの摩耗修理、エンジン調整・修理に、ブレーキチェック、タイヤ交換、ホイル交換が加わり、頻繁な修理入庫を強いられる。

だが、修理工場から不死鳥如くに蘇る。
流石に、油圧力減少による幌とトランクの開閉の機能低下、ドアの密閉感、さらには、エンジン油圧低下でエンジン始動に一抹の心配が残っている。
こうした歴戦の刀傷跡が歴然の老車だが、スタートさえすれば、他の車に後塵を喰うことなどまだまだ無く、走行上の機能に衰えが見えない。
こうして思えば、この老車の整備修理には、新車に相当する資金を遥かに超える費用をつぎ込んでいる。
深情けの深追いと、呆れられている。
すっかり顔見知りなった修理担当者が、
“現在、パーツの性能や耐久性が高く、それに伴い車の寿命も延び、メンテナンス状態も至って良く、20年以上、40万㎞まで大丈夫”
と控え目ながら、しかりした口調で話す様になった。
確かに、塗料の状態もよく、外見の劣化はさほどなく良好な状態が保たれている。
いい顔をした車である。
愛しさ一入である。
既に、地球40,075km を4周やってのけ、月384、500kmまでも、道半ば、あと一走りである。

だが、我が老い身を案じ、妻よりの度重なる廃車要請は一先ず置くとしても、走行時の運転に、いろいろと注文をつけられている。
追越し車線と夜間の走行禁止であり、2時間を超える長運転の禁止令である。
だが、大丈夫。
これ以上、スピード違反を繰り返すと、免許取り消し処分が待っている。
それに、長時間の走行は、ブレーキ、アクセルをと働かせる右足と、深く座り込む姿勢で臀部筋力が悲鳴を上げはじている。

言わるまでもなく、早め早めにSAに入り、ストレッチとコーヒーである。
後一踏ん張り。
北海道一周完走したその後は、ゴルフ場へと日常の走りに満足し、やがて、そうこうしてうちに、愛車とも我が身も乗りつぶされ、この世から“オサバラ”である。
追記 詰将棋の解
2三金 同王 3四金 同王 2四角なり 1三王
3二飛車成り 以上7手詰めです。
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