一皿48。ゴルフ場のカツ丼。

ゴルフは、あちこちと散らばるボールを優に12、3km、4時間を超えて追いかける、立派なスポーツである。


それにも拘らず、日本では、その途中食事を摂る不思議な決まりがある。ゴルフ発祥の地イギリスを初め西洋では、決して無い習慣である。

そのランチで、私は、決まってカツ丼を摂る。

このカツ丼、刑事が取り調べ相手への小道具として重宝している、そのカツ丼である。だが、私の場合は、カツ丼の“カツ”が
“勝つ”に聞こえるのかと、友に揶揄されているカツ丼である。

そのカツ丼には、味噌汁、小鉢が幾つか付く。

それに、念の入ったゴルフ場になると刺身すら付いてくる。商売上手なゴルフ場では、ランチメニューの初めのページには、ビールのおつまみにと、枝豆、唐揚げが写真入りで、ビールを誘っている。

そうなると、ほどほどの運動で喉の渇き、カツ丼を選んだ者は、当然、ビールとなる。友たちも煽られ連れられビールとなり一種の宴会状態となる。

ビールの助けを受け、弁舌が勢いを増す。
成績の良いかった者は自慢が始まり、悪かった者もその者なりの良かったホールでの例を挙げ、後半のリベンジを誓う。

やがて、全員、わっ〜と笑って、正に、ランチが宴会状態にとなる。

そうこうしている内、小一時間のランチタイムが過ぎる。
仲間内には、決まって醒めた奴がいるもの。其奴に、冷静にランチタイムの終了を告げられ、急ぎ、丼をかき込むはめになる。

そうして、前半を上回る散々な結果が待つ、後半のプレーに向かうのである。

カツ丼が悪い故でのでもなく、それに添えられた小皿と小鉢が犯人であることは明らかである。

ゴルフ場でよく見られる、珍事である。

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