私は、朝食を摂らない。
朝食breakfastのbreakは“破る”、fastは“断食”。朝食は、断食を終える初めての食事である。
引退後、仕事にかまけて太った体を、米飯の摂取をやめ水泳と歩きで、7kgを先ず削ぎ落す。更に、人参ジュースのみで過ごす断食道場”伊東サナトリューム”で、残りの脂肪を絞り出し体重68kgと目標にしていた身体を仕上げた。
この体型を維持させるため、毎朝5kmの早歩きと、1日16時間の断食“16:8ダイエット”を、今も続けている。
従って、私の朝食は、お昼を待たねばならない。
だが、日曜日の朝に限っては、その習慣を忘れさすほどの美味しいトーストに出会い。早々に断食を解いている。
そのトーストは、麻布十番街の上島珈琲店で、朝食として、半熟卵一個とアール・グレー・ティと共に出されている。
そのトースト、実に旨い。ふんわりにしながらも、もちもち感のある厚めのもの。すっかり病みつきになっている。
朝食のパンと言えば、オードリー・ヘップバーンが演じるホリーが、夜明けのNY五番街の宝石店ティファニーのショー・ウィンドウを見ながら摂る、“Breakfast at Tiffany”のクロワッサンが目に浮かぶ。
他にも、わたしには現役時代、出張先の思い出の朝食でのパン類がある。
大阪のホテルのプールサイドでのクロワッサン、パリのニューススタンドでのバゲット、ケルンでは、朝早い街角で出会ったライ麦ドイツパンとなる。
NYにも思い出に残る朝食でのパンがある。ホテルでの朝食に飽き、街角見つけたドーナッツショプでの熱いコーヒーとも摂ったドーナツである。
我が友たちも、ちゃぶ台からダイニングテーブルに変わるにつれ、それぞれ好みのパンでの朝食を、卵料理とフルーツ類をお供で、十分時間をかけて楽しんでいるらしい。
確かに、パン類での朝食は、老人たちの朝食にとって良い。米飯に比べて体内のエネルギーレベルが高くなり、一日を活動的にスタートさせてくれる。
だが一方的、脂質や糖質が多く血糖値が上がる問題を抱えることになる。
そうした豊かな朝食の後は、早々にTVの前から離れ、面倒がらずに散歩がてらに、少し遠方のスタバに押しかけてくれば良い。
そうすれば、若者に占領されている私の毎朝の居場所、スタバが、同胞たちとの出会いの場に一変し、愉快な幸せな場になろうと言うもの。
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