一皿05。かつ丼。

昨日、遅めのランチで銀座梅林のかつ丼を食べた。

働き盛りの頃、よく食べた“かつ丼は、無性に食べたくなる食べ物だ。若者とゴルフをした折など、ランチで若者たちがカツ丼を片手で抱え、威勢良く掻き込む横目で見ながら、われら老人たちは蕎麦を啜る。

そんな情けない思い吹き飛ばす、“丼めしを掻き込む”幸せを久しぶりに噛みしめる久しぶりの昼食となった。

この銀座梅林、創業が昭和2年というから100年に近い歴史の老舗。“ひと口かつ”を考案したことでも有名な”とんかつ店”でもある。

この店もご多分にもれず建て替え中で、20mほど新橋寄りの仮店舗での昼食となった。

当然、梅林での“とんかつ”となると、常連たちの多くが “スペシャルカツ丼ヒレかつ80g”。このカツ丼、溶き卵でとじたカツのさらにその上に、もう一個の全卵がのり、鮮やかな濃いオレンジの黄身が流れ出る仕掛けになっている。誰もが競って選ぶのが納得いく稀なる”カツ丼である。

だが、私は、敢えてカツ丼ロースかつ65g を選んだ。

私は“とんかつ”は脂身のロースを好む。

少し、薄めのロース身が溶き卵でとじられ、丼めしの上に正しく乗せられている。その丼めしの底まで、私好みの味付けのタレが適度にちゃんと染み込んでいる。先ず、初めの一口は、 卵にとじられたところを避けて、サクッとする脂身のあるカツだけを口に運ぶ。

脂身が口に溶ける、優雅な品の良い香りが鼻腔を打つ。

素性のしつかりした、久々の幸せな“かつ丼”であった。

余談

どうだろうか?ロース身80gにして、あの“もう一個の全卵”を乗せる“スペシャルカツ丼

ロースかつ丼”をお願いできないだろうか。

やはり、ロース身では少し“くどく”なるのですかね。

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